「Blogは「フォーマット」として捉えるべきもの」 | ブログ・ビジネス

「Blogは「フォーマット」として捉えるべきもの」

ITmedia エンタープライズに「Blogは「フォーマット」として捉えるべきもの 」という記事が掲載されました。


この記事はなかなか面白い内容なので、ブログをビジネス利用しようと考えている方は一読しておくと良いと思います。以下、この文章について考えるところを書いておこうと思います。


>2005年4月時点でのBlogの認知率は、ついに70%近くにまで向上したという。


データの出所がわかりませんが、この数字は凄いですね。先日朝日新聞で何の注釈もなく「ブログ」という言葉が使われていてちょっと驚きましたが、そろそろ誰にでも通じる言葉になってきたのでしょうか。


>社内システムであるEIP(社内情報ポータル)やグループウェアの代用として用いるには、

>Blog自体が比較的稚拙なシステムに見えてしまう点が問題の1つだと思う


実はつい最近、同じような場面に出会いました。ある民間企業のイントラブログの設置を手伝っているのですが、その際に担当者が「どうも日記みたいに見える」と感想を述べたのです。実際、その通りなんですね。ただ、見た目と使用感は別です。そのときは「まずは実際に使ってみてください。見た目の印象ではなく、利用しての印象で考えましょう。使ってみて不便であればそれを修正することは可能ですから」と対応しました。日記みたいなのはその通りですが、それが機能として過不足なければ別に構わない、ということを伝えたわけです。実際に使ってみて「こういう仕様の方が良い」というのがわかってくれば、それに合わせてプログラムを変更していけば良いと思うのです。


>今や、SEO/SEM対策であるとか、世間的なもの珍しさが先にたってBlog採用に走る傾向

>にあるわけだが、ありふれてニュース性が無くなるのも遠くはない。その時に、Blogはつまら

>ない、意味が無いと捨ててしまいかねないと筆者は危惧する。やはり技術的な進歩という裏

>づけを考えていかなければ、単なるブームで終わるだろう。


このコメントにはやや異論があります。僕は本の中で「ブログとは単にウェブサイトを規格化しただけのものである」と述べました。珍しさが先に立っているのではなく、その機能性と柔軟性が受け入れられているのだと考えています。この文章の前段で企業のブログが個人のブログとあまり変わりがないと書かれていますが、それでも全然問題はないと考えています。ブログで実現したのは閲覧者との密なコミュニケーションだと思います。この点がこれまでのウェブサイトと決定的に違った点であり、今後はそのコミュニケーションの形態がさらに進歩していくのだと考えています。残念ながらその方向を確実には予測できませんが、セキュリティとか、個人識別の方向に進んでいくのではないかと考えています。


>まず社内にBlogを導入してみる、という強引さが求められている。


これは全くその通りだと思います。